DATE 2020.07.30

Vol.4 「おうちチャンネル」がすすめるSTEAMな夏の自由研究。【後編】

おうちで子どもと過ごす保護者に向けたWEBプラットフォーム「こどもと学ぶ、おうちチャンネル」から、夏休みの自由研究におすすめなアイデアをご紹介する記事後編。

 

子どもと過ごす時間が長い今こそ、おうちで楽しめるSTEAMな学びを紹介している「おうちチャンネル」ですが、【前編】の記事で紹介したタクトくんのように、様々な研究に携わった人が参加しはじめているようです。

研究者×子どものマッチング

「タクトくんはもともと生命倫理を研究していて、今は東京を離れて保育士として働いています。彼のように、大学にいる研究者だけでなく、大学院で修士や博士を取得した“ポスドク”と呼ばれる人たちは全国にたくさんいます。『おうちチャンネル』では今後、そんな日本全国に散らばる独自の研究視点を持つ人にも参加してもらいたいと思っています」

 

そう語る「おうちチャンネル」の川辺さんもまた、早稲田大学大学院で教育学の博士課程に在籍中の方。コアな専門研究を活かす方法は、もっと多様にあるはずだと語ります。

 

「ぼくたちは世の中にある面白い研究を、子どもの教育につなげたいと考えています。もし何かに興味を持った子どもが、その世界のコアな研究者と出会ったら、ぐっと世界が広がることでしょう。それに、プログラムを通して学校では知り合えなかった共通の興味を持つ子ども同士のコミュニティが作れるかもしれません」

 

そう語る中原さんは、WEBサービスだからこその可能性を感じているそうです。ここから、新たな研究者と子どものマッチングが始まるかもしれません。

3原色がもつ無限の可能性

そんな研究者と子どもの出会いはサイエンスにとどまりません。人気プログラム「おしゃべり図工室」では、様々なアーティストや美術研究者などを招いたアート教室。

(c)Andre Walther/Cultura/Image Source RF/amanaimages

「3原色の不思議」をテーマとした回では、「3原色のプロ」と呼ばれる東京藝術大学大学院出身のアートナビゲーター・まゆちゃんを講師に、赤、青、黄の水彩絵の具を使って、どんな色が生み出せるかを実験します。よくある絵の具セットには12色の絵の具が付いてきますが、3つの色だけでも多様な色がつくりだせることを、子どもたちとともに発見していくようです。

 

ほかにも「おしゃべり図工室」では、魔法のような水彩画を描くアーティストとともに水彩画の極意に迫る「かんがえる絵画 魔法の水彩画」や、美術館や図工教室でよく見かける石膏像をテーマとした「かんがえる彫刻 石膏像の秘密」なども開催。

 

図工の時間が、より深く楽しめそうなプログラムばかりです。

子どもが自発的に楽しむ「研究」とは?

さて、いくつか自由研究のアイデアになりそうなプログラムを紹介してきましたが、我が子がどんなことに興味を持つかは千差万別。子どもたちが自発的に研究を楽しむ秘訣について、「おうちチャンネル」のお二人にお聞きしました。

 

「まずは大人がゴールを設計してしまうのではなく、失敗がゆるされる環境であること。研究は失敗の連続ですし、失敗だと思ったことから世紀の大発見が生まれていることも多々。目標を達成できずとも、そこから何を学んでいくかが”自由”な研究の醍醐味だと思います」(中原さん)

 

「子どもは誰しもすでに研究している”変なこと”がきっとあるはず。マンガを全巻読破するのも、虫をずっと見つめるのも研究の始まりです。でも、小学校で学年が上がるにつれて、自分が変なのではないかと気にし始める子も多いようです。夏休みという友達に会えない時期は、かえってひと目を気にしたり、恥ずかしがったりせず、独自の”変なこと”を突き詰められるチャンスだと思います」(川辺さん)

 

いよいよ始まる夏休み、ぜひ子どもが独自に持つ”変なこと”に気付き、一緒に研究を楽しんでみてくださいね。

LATEST POST 最新記事

第1回:多様な生き方、暮らし方
ARTICLES
第1回:多様な生き方、暮らし方

閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

2022.11.17
エルゴベビーの抱っこひも「ADAPT」がリニューアル発売。アップデートした機能を解説
動物園、博物館、美術館…。9つの施設でシームレスにクリエイティブな体験ができる「Museum Start あいうえの」とは
圧倒的な高級感で魅了。黒川鞄工房の「シボ牛革」ランドセルシリーズに新色が登場【2023年ラン活NEWS】