DATE 2022.03.01

話題の和のチーズケーキ「一対」。谷尻直子と溝口実穂のコラボレーションを自宅で楽しめる幸せ

2種類のチーズケーキがセットになった「一対」をご存知だろうか?仕掛け人は「HITOTEMA」の谷尻直子さんと「菓子やここのつ茶寮」の溝口実穂さん。予約が取れない店を主宰する2人が考えた、お取り寄せスイーツの魅力をお二人の言葉も交えてご紹介。

おいしいものを食べたいけれど、子連れではなかなか外出できない。たまにはとびきりおいしいものを食べたいーーそんな思いを抱えている人は少なくないのでは?

 

そんなおいしいもの好き、スイーツ好きにご紹介したいのが「一対」というチーズケーキだ。その名の通り、対をなすように2種類のチーズケーキが一つのセットになっていて、一つの世界観で2種類の異なる味を楽しむことができる。

 

昨年末に発売されて以来、食いしん坊たちの間で話題のこのチーズケーキ、実はFasuの連載でもおなじみの料理家・「HITOTEMA」主宰の谷尻直子さんと、「菓子屋ここのつ茶寮」主宰の溝口実穂さんが共同開発したことでも注目を集めているのだ。 

「一対」のチーズケーキ。味噌クラストのベイクドチーズケーキときな粉のレアチーズケーキの2種類がセットで9,900円。それぞれクラストは別添。予約日時はホームページまたはInstagramアカウント(@ittsui_japan)で告知される。購入はホームページから。
「一対」のチーズケーキ。味噌クラストのベイクドチーズケーキときな粉のレアチーズケーキの2種類がセットで9,900円。それぞれクラストは別添。予約日時はホームページまたはInstagramアカウント(@ittsui_japan)で告知される。購入はホームページから。

「HITOTEMA」と「菓子屋ここのつ茶寮」といえば、どちらもひと月に数日間しかオープンせず、予約があっという間に埋まってしまうことで知られる。そんな根強い固定ファンのいる店のエッセンスを凝縮して味わうことができるのがこの「一対」なのだ。

 

 

谷尻さんは「味噌クラストのベイクドチーズケーキ」、溝口さんは「きな粉クラストのレアチーズケーキ」をそれぞれ考案した。味噌ときな粉という和の食材を用いて、今の時代にマッチした新しい味わいを作り上げている

溝口実穂さん(左):料理と菓子の間の「糧菓」と茶のコースを提供する完全予約制の店「菓子屋ここのつ茶寮」を主宰。体験型の舞台・時間芸術である「菓子屋ここのつ茶寮(糧菓のコース)」と、自身の“偏った愛”を食で表現した「偏愛シリーズ」を月に25〜27日程度予約制で開催している。 
 
谷尻直子さん(右):料理家、完全予約制レストラン「HITOTEMA」主宰。「現代のおふくろの料理」をコンセプトに今の時代に合った日本の家庭料理を日々考案している。食を中心に発酵や薬膳などの知識を生かした提案や器など、ライフスタイルをトータルに提案する活動を行う。「HITOTEMA」は毎週金曜日のみの営業(変更の場合あり)。 
溝口実穂さん(左):料理と菓子の間の「糧菓」と茶のコースを提供する完全予約制の店「菓子屋ここのつ茶寮」を主宰。体験型の舞台・時間芸術である「菓子屋ここのつ茶寮(糧菓のコース)」と、自身の“偏った愛”を食で表現した「偏愛シリーズ」を月に25〜27日程度予約制で開催している。 
 
谷尻直子さん(右):料理家、完全予約制レストラン「HITOTEMA」主宰。「現代のおふくろの料理」をコンセプトに今の時代に合った日本の家庭料理を日々考案している。食を中心に発酵や薬膳などの知識を生かした提案や器など、ライフスタイルをトータルに提案する活動を行う。「HITOTEMA」は毎週金曜日のみの営業(変更の場合あり)。 

このコラボレーションを思いついたのは谷尻さんだったという。

 

「実穂さんのお店は、私自身と価値観を共にする人を連れて行きたくなる場所。良さを分かってくれ、それに感動してくれそうな人だけに紹介したいお店です。つくるものやお店の在り方に対する姿勢にいつも感心してしまうとともに共感するところもありました。実穂さんも私の作ったごはんを召し上がってくれたことがあって、『おいしい』と言ってくれて。私の本も買ってくれたりしたこともあって、『なにか一緒にやりたいな』と思ったんです。それと、予約を断るのがいつも心苦しくて、きっと実穂さんもそうなんじゃないかと」

 

 

実際に声をかけてみると、溝口さんも二つ返事でOKしたという。

 

「ご予約をお断りせざるを得ないときに、申し訳ない気持ちが強くあります。そういったお客様に少しでも私のエッセンスが加わった何かをご自宅で愉しめる品をご提案できたらと思っていたので、このお話をご提案いただいた時は嬉しかったですね」(溝口さん)

 

さまざまな紆余曲折の末、行き着いたのはチーズケーキ。開発の途中を振り返ってふたりはこう語る。

 

「直子さんと似ていると思った所は、直感力。直感力が似ているから一緒に仕事をしていて気持ちが楽でした。普段の私は、ポジティブな一匹狼タイプなのですが、直子さんもきっとそう。だからこそ程よい距離感を保ちつつ仕事ができたのだとおもいます」(溝口さん)

 

「ふたりとも『恥ずかしくないものにする』という思いは強く、そのためであれば早朝や夜遅くなど、とことん話し合いました。納得がいかない点があれば丁寧に話してくれ、時間を割いて膝をつき合わせてくれる。私の考え方や舌の感じ方も尊重してくれる。そういうところがすごくやりやすかったです」(谷尻さん)

 

溝口さんが考案した「きな粉のクラストとレアチーズケーキ」。なめらかな食感のチーズケーキに、別添えのきな粉のクラストチーズを合わせて味わう。大豆の香ばしい香りとフレッシュなチーズケーキの味わいが口の中で広がる。チーズケーキのフワッと軽やかな食感と、クラストのざくっとした食感の組み合わせも楽しい。クラストを砕けば、よりきな粉の香りが際立つ。
溝口さんが考案した「きな粉のクラストとレアチーズケーキ」。なめらかな食感のチーズケーキに、別添えのきな粉のクラストチーズを合わせて味わう。大豆の香ばしい香りとフレッシュなチーズケーキの味わいが口の中で広がる。チーズケーキのフワッと軽やかな食感と、クラストのざくっとした食感の組み合わせも楽しい。クラストを砕けば、よりきな粉の香りが際立つ。

そうして完成した「一対」という名のチーズケーキ。遠方まで配送できるよう、冷凍という形をとることにした。これもまた、2人にとっては未知の領域であったようだ。

 

「普段は、その場で食べていただくことに重きを置いています。その日の気候や気温に応じて一番似合うと思う器や茶を組み合わせて発表できるライブ感ですので、目の前でお客様の反応を肌で感じることができます。通販は、誰が買ってくださったのか、どの器で、どのようなお茶と食べていただいているのか知る事はできませんので、ご購入いただいたお客様に「委ねる」妄想する楽しみを味わっています」(溝口さん)

 

 

 

谷尻さん考案の「味噌のクラストとベイクドチーズケーキ」。谷尻さん曰く、「いろんな種類を試作した結果、最終的にはたどり着いたのが味噌のクラストとスタンダードなチーズケーキでした」という。濃厚でしっとりしたチーズケーキと別添えにしたサクサクとした味噌のクラストのコントラストが楽しめる。味噌の塩味とリッチでコクのあるチーズケーキとの組み合わせは、スイーツとしてだけでなく、お酒とも好相性。
谷尻さん考案の「味噌のクラストとベイクドチーズケーキ」。谷尻さん曰く、「いろんな種類を試作した結果、最終的にはたどり着いたのが味噌のクラストとスタンダードなチーズケーキでした」という。濃厚でしっとりしたチーズケーキと別添えにしたサクサクとした味噌のクラストのコントラストが楽しめる。味噌の塩味とリッチでコクのあるチーズケーキとの組み合わせは、スイーツとしてだけでなく、お酒とも好相性。

「一対」の魅力はその楽しみ方にバリエーションがあること。

別添えのクラストを砕いてふりかければ、きな粉や味噌の風味をより豊かに味わうことができるし、クラストの上にチーズケーキを塗って食感のコントラストを楽しむこともできる。

また、冷凍で届いたチーズケーキを解凍する時間によって食感や香りが変わる。好みの解凍時間を見つけるのも楽しみの一つだ。

2種類のケーキはそれぞれ縦長で、取り分け方も自由。

「チーズケーキをクラストに塗って食べるということで人数に縛りがなくなるんです。バターナイフでカジュアルに楽しむスタイルであれば、例え大人数でも楽しく分けられる。食べ方に多様性が生まれるということは買ったものでありながらご自身のスタイルをそこに交わらせる事が出来ると言う事。食べ手さんの個性を乗せる楽しみが生まれるんじゃないかなと思うんです。」(谷尻さん)

合わせる飲み物も定番のコーヒーや紅茶にとどまらず、日本茶や日本酒、特にオレンジワインやウイスキーがおすすめだとのこと。子どもが寝静まった後に、大人だけで静かに楽しみたい、そんなふうに思わせるケーキだ。

結婚記念日や特別な日に、是非試してみてはいかがだろう。

「一対」

味噌クラストのベイクドチーズケーキときな粉のレアチーズケーキの2種類がセットで9,900円。それぞれクラストは別添。予約日時はホームページまたはInstagramアカウント(@ittsui_japan)で告知される。購入はホームページから。

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