DATE 2018.01.12

衝撃のラストに涙が止まらない。映画『ルイの9番目の人生』

難産で死にかける、シャンデリアが落ちてきて大ケガ、コンセントで感電、崖から落ちて瀕死…。9歳という若さで9度死にかけた少年ルイ。彼がなぜここまで不運な運命をたどることになったのかを描く心理サスペンス映画『ルイの9番目の人生』の見どころとは?

難産で死にかける、シャンデリアが落ちてきて大ケガ、コンセントで感電、崖から落ちて瀕死…。9歳という若さで9度死にかけた少年ルイ。彼がなぜここまで不運な運命をたどることになったのかを描く心理サスペンス『ルイの9番目の人生』が、1月20日から公開される。

 

この映画のおもしろさは、ただのサスペンスでなく、ファンタジーやホラー、ヒューマンドラマなど多彩なジャンルが凝縮されていること。そして衝撃のラストでは、涙が止まらない真実を突きつけられるのだ。

主人公は、9歳の少年ルイ・ドラッグス。誕生日に家族で訪れた海辺のピクニックで、崖から落ちて瀕死の状態で病院に運び込まれた。一度は死亡が確認されるが、遺体安置室で息を吹きかえすルイ。しかし昏睡状態のまま、意識は回復しない。母ナタリーがうろたえる中、父ピーターは事故後失踪する。地元警察は事件性を疑い、ピーターの行方を探すのだった。

 

ルイはこれまでに何度も死にかける大事故に遭ってきた。食中毒も日常茶飯事だ。そんなルイを救うために、小児神経科医のパスカルはルイを調べ始めるが、ルイが精神科医ペレーズのセラピーを受けていたことを知る。ルイとペレーズのやり取りから、父ピーターが元ボクサーで大酒飲み、暴力を振るっていたこと、ルイがペットのハムスターを殺したことがあることなどを知った。ルイが崖から落ちたのはピーターによる虐待か、それともルイが自虐行為を行ったからなのか。

そんな中、医師パスカルは謎の悪夢に悩まされ、夢遊病になる。ナタリーに謎の警告文が届くなど、眠り続けるルイのまわりで不可解な出来事が起こる。偶然とも思えないこれらの現象は、目に見えない“ 何物か ”の仕業なのか。パスカルはペレーズの催眠療法で、謎の行動や不可解な出来事を解き明かそうとする。ルイはなぜ9度も死にかけたのか、そしてルイは一体何者なのか? パスカルが語る言葉から、衝撃の真実が明らかになる。

映画館でぜひチェックしたいのが、ファンタジックでスリリングなビジュアルだ。オープニングやエンディングに使われているクラゲが漂うシーンは、ルイが転落した深い海の中と彼の心の闇を幻想的に表現しているように感じる。パスカルの幻覚に登場する“ 水びたしのモンスター ”も印象的で、ホラーとサスペンスの要素が高まる。ミステリアスな登場人物も相まって、先の読めないストーリーへの期待感を高めてくれる。

 

観た後に、どんな感想を持つだろうか。サスペンスとしても素晴らしく、「おもしろかった!」と思う人が多いだろうが、個人的には「子どもに求めすぎる母になっていないか」と不安に襲われた。衝撃のラストに心ふるわせながら、恐ろしいほどの「母への愛」に打ち拉がれる。みなさんはどうだろう。今年は『ルイの9番目の人生』で初映画を楽しんでみてほしい。

LATEST POST 最新記事

第1回:多様な生き方、暮らし方
ARTICLES
第1回:多様な生き方、暮らし方

閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

2022.11.17
エルゴベビーの抱っこひも「ADAPT」がリニューアル発売。アップデートした機能を解説
動物園、博物館、美術館…。9つの施設でシームレスにクリエイティブな体験ができる「Museum Start あいうえの」とは
圧倒的な高級感で魅了。黒川鞄工房の「シボ牛革」ランドセルシリーズに新色が登場【2023年ラン活NEWS】