SE構法に欠かせない“集成材”。安全性を高めるための製造過程とは?|森から生まれる、木の住まい。Vol.2
相場正一郎さん一家は、岡山県津山市にある院庄林業の工場にきています。前回は山で実際に木を切り出す様子を見た後に、ヒノキの植樹体験をしました。今回は、工場でSE構法の材料となる集成材がつくられる工程を見学します。工場内にずらりと並んだ木材の光景は圧巻。葉和ちゃんも興味津々です。 SE構法に欠かせない“集成材”とは。 鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物では、そのほとんどが「構造計算」をしています。材料の強度などを数値化し、建物がどのくらいの負荷に耐えられるのか、その安全性を科学的に検証して確認するために行われています。しかし一般的な木造住宅では、この構造計算が義務化されていません。木材は自然の素材なので、どうしても個々の特性があります。そのため強度にもばらつきが出てしまう。安全な木造の住まいを実現するために、SE構法では必ず「構造計算」をしています。そのために強度が高く、品質の安定した「集成材」を使用しています。 集成材とは、製材された木の板や角材を乾燥・加工し、それらを接着剤で張り合わせて作る材料のことで、天然の木材と比べて強度や寸法が安定し、耐久性にも優れています。 院庄林業の工場はヒノキの無垢材の加工他、集成材の大規模な生産ラインを持っています。集成材ができる工程を実際に見せていただきました。 広い工場内を院庄林業の黒瀬さんが案内してくださいました。