DATE: 2021.08.10

名画に潜む謎に最新デジタル技術で迫る展覧会。幻のゴッホの『ひまわり』も登場!

最先端のデジタル技術で複製されたクローン文化財で、ゴッホをはじめ数々の名画を紹介する「謎解き ゴッホと文化財」展が横浜のそごう美術館で開催中。小・中学生向けの夏休み特別企画もぜひチェックを。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《自画像》 (再現)
原本所蔵 オルセー美術館
原本年代 1889年
フィンセント・ファン・ゴッホ 《自画像》 (再現)
原本所蔵 オルセー美術館
原本年代 1889年

公開をすれば劣化が進み、保存を重視すると文化財の価値を共有・伝承できなくなる。文化財保護を進める上で課題となっていたこの矛盾点を解決するべく、現代のデジタル技術と東京藝術大学の伝統的な模写技術と感性を融合させて制作されたのが、「クローン文化財」、「スーパークローン文化財」。

芦屋の《ひまわり》 制作風景
芦屋の《ひまわり》 制作風景

本展では、すべてクローン文化財・スーパークローン文化財による約30点を展示。ゴッホを中心に「文化財を知る・楽しむ」をテーマに、オルセー美術館の油彩画やボストン美術館の浮世絵、失われた文化財の再現作品、映像(アニメーション、制作過程)などを紹介していく。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 (再現)
1945年焼失 原本年代1888年
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 (再現) 1945年焼失 原本年代1888年

みどころは、かつて日本にあった幻のゴッホの《ひまわり》(再現)。第二次世界大戦の空襲による火災で焼失してしまった同作が、最新のデジタル技術と熟練のアナログ技術を組み合わせたクローン文化財の技術により甦り、本展で初公開される。

エドゥアール・マネ 《笛を吹く少年》 (再現) 原本所蔵 オルセー美術館 原本年代 1866 年

エドゥアール・マネ 《笛を吹く少年》 (再現) 原本所蔵 オルセー美術館 原本年代 1866 年

エドゥアール・マネ 《笛を吹く少年》 (立体再現) 原本所蔵 オルセー美術館 原本年代 1866 年

エドゥアール・マネ 《笛を吹く少年》 (立体再現) 原本所蔵 オルセー美術館 原本年代 1866 年

エドゥアール・マネ《笛を吹く少年》は、クローン文化財の技術により、絵から飛びたしだ立体再現も登場! そのほか、モネ、セザンヌ、ゴーギャンなど、印象派・ポスト印象派の巨匠たちの名画も再現。筆のタッチや厚塗りを3D検証することで、ゴッホ作品との比較も楽しむことができる。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ジャポネズリー梅の開花》(再現)
原本所蔵ファン・ゴッホ美術館 原本年代 1887年
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ジャポネズリー梅の開花》(再現)
原本所蔵ファン・ゴッホ美術館 原本年代 1887年

さらにゴッホの色彩の謎や、日本美術との比較など、クローン文化財の技術により、さまざまな角度から作品の奥に潜む謎に迫る仕掛けが満載! また夏休み特別企画として、小・中学生向けの鑑賞課題に役立つ企画も実施予定。

文化財を後世に伝える意義と、なかなか目にすることができない作品を鑑賞する楽しさを教えてくれるクローン文化財による展覧会、ぜひ夏休みに訪れてみては。

※緊急事態宣言発令に伴い、イベントの開催状況は変更の可能性があります。
開催の状況はお出かけ前に「公式サイト」にてご確認ください。

※お出かけの際は密を避け、施設が定める新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策に従いながら、楽しく遊びましょう!

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第1回:多様な生き方、暮らし方
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