世界中の美術ファンの憧れの地、パリのセーヌ川岸に建つ〈オランジュリー美術館〉には、画商ポール・ギヨームにより集められた印象派とエコール・ド・パリの作品群が所蔵されています。ギヨームは20世紀初頭のパリで画商として活動する一方、自らもコレクターとして作品を収集し、彼の死後は婦人のドメニカがそのコレクションに手を加えていきました。これらの作品群はギヨームとドメニカの二番目の夫の名を冠した「ジャン・ヴァルテル＆ポール・ギヨーム コレクション」としてフランス国家へ譲渡され、現在、同館で展示されるようになりました。

横浜美術館開館30周年を記念して、2019年9月21日（土）より開催される「オランジュリー美術館コレクション　ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」では、そんな〈オランジュリー美術館〉が所蔵する146点の絵画群のうち、12人の画家による約70点を一挙に紹介。ルノワール・マティス・ピカソ・モディリアーニらによる名作が揃う、ヨーロッパ屈指の絵画コレクションをお披露目します。

〈オランジュリー美術館〉のまとまったコレクションが日本に来日するのは、1998年に開催された「パリ・オランジュリー美術館展」以来、21年ぶりのこと。展示作品の中には、ルノワールの中で最も有名な代表作「ピアノを弾く少女たち」も含まれています。世界中の人々に愛され続ける名品を一挙に堪能できる貴重な機会を、お見逃しなく。