DATE 2020.02.13

05. ディー・エヌ・エー(DeNA)|より良い未来をつくる、社会貢献に取り組むブランド

近年、サステイナブルな地球環境や多様な社会を目指して、さまざまな社会貢献に取り組む企業やブランドが増えています。それぞれの企業はどんな姿勢で未来を考え、行動しているのでしょうか。

AIやロボットなど、たくさんのテクノロジーと暮らすことが当たり前の時代を生きる現代の子どもたち。これからは、サービスやアプリをただ使うだけではなく、自らプログラミングを学び、またそれを「思考の道具として活用する能力」が重要になってくる。IT関連の事業に取り組むDeNAは、日本の将来を担う子どもたちに対して、どのような支援を行っているのだろう。

これからのICT社会を担う子どもたちのために

DeNAはプログラミング教育やインターネットの啓発活動など、子どもの成長過程に合わせたコンテンツを通じて子どもたちの育成の支援を行っている。これからのICTのメリットとデメリットを理解した上で、積極的に自ら活用していける子どもを増やしていくのが目的だ。2008年、子どもたちのインターネット利用に関する健全化の啓発活動としてスタートし、キャリア教育の要望があったことから子どもによる企業訪問学習に変化していった。

 

「これからの時代を生きる子どもたちには、ユーザーとしてサービスやアプリを使うだけではなく、のりやはさみのようにプログラミングが使えることが重要になっていくと思います。若いうちからITに触れ、プログラミングの技術を理解し、それを活かして思考することは、自分の創造性を広げてくれるでしょう」

と、創業者である南場智子氏は語っている。

そのような想いから、2014年10月、DeNA、佐賀県武雄市、東洋大学の産官学連携の取り組みとして、市立小学校の1年生に向けたプログラミング教育がスタートした。 カリキュラムではタブレット端末を使用し、子どもたちの興味を引きやすいゲームを題材に、自分が描いた絵をキャラクターに設定したり、友達と意見交換したりするなど、オープンな発想を引き出せるように設計されている。

 

 

授業の様子。問題解決に向き合う考える力や、たくさんの答えを導き出す発想力を鍛えることを目的としている。

実際の授業では、放課後の時間を活用し、独自に開発した教材アプリケーションの利用方法を子どもと一緒に学びつつ、子ども自身が描いたイラストを使用したオリジナルのゲームやアニメーションを制作。最終授業では、それぞれの子どもがその作品を、保護者や他の児童の前で発表した。子どもたちも楽しそうに取り組んでおり、 授業後のアンケートでは、受講した39 人の児童全員が翌年以降も継続して学習したいという意向を示した。少しずつ教材もアップデートをしながら、継続して授業を実施しているという。また、より多くの学校で子どもたちに、楽しくプログラミングに触れてもらうべく、プログラミング授業を通して、子どもの使用感を聞き、学校の先生の意見を反映して作った学習アプリ「プログラミングゼミ」の無料公開を開始。これまでに累計5,800人以上の子どもたちに、プログラミングゼミを活用した授業を提供している。

プログラミングゼミの教材。自分で描いた絵で新しいアニメーションを作ったり、宝あつめをしたりするゲームで遊びながらプログラミングを学ぶことができる。

子どものたちの可能性を広げるために

イギリスをはじめヨーロッパ諸国では、すでに幼児期からプログラミングの授業が始まっている。そして、情報活用能力の育成を図るため、日本でも2020年から始まる新学習指導要領では、小学校でのプログラミング教育が必修となる予定だ。各学校でコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図ることが求められている。

 

これまでの日本では、正解は1つしかなく、その正解を間違えずに解答できるように、知識を覚え込ませる教育に力が注がれてきた。しかし、今の社会では正解のない課題に立ち向かわなければならない局面も増えてきている。これからはAIなどの情報技術も発展し、決められた正解を出す作業は機械に任せることのできる時代とも言われている。そんな時代を担っていく次世代に求められているのは、自ら思考し、主体的に周囲に働きかけ、一歩踏み出す力を備えた人材だ。プログラミングを学ぶことは、すでに完成されたサービスを享受したり、ネットに書いてある知識を覚えたりするだけはなく、「自ら作り出す」力を得るための第一歩となるのかもしれない。DeNAのプログラムを受講した子どもたちによって、どんなものが生まれてくるのかが楽しみだ。

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