DATE 2019.01.23

そんなふう 45

先月2歳半検診に行ってきた。検診と言っても身長、体重を測るくらいで、あとは普段の食生活や習慣を見直してみましょう、という勉強会のような感じであった。しばらく身長を測ってなかったのだが、いまの2歳半女児の平均よりも高く、体重も重かった。いままでは平均くらいだったのだけど、確かに部屋を見回すと、同じ月齢の男の子達と同じか大きいくらいだった。しかもなんだかがっちりしているのは、遺伝なのか、、。しっかりと食事をとってくれるのは子育てにおいてはとても嬉しいことであるが、肥満にならないかしら、とふと不安になり、その場にいた市の相談員さんに聞くといまの生活で大丈夫ですよ、とおっしゃったので安心して帰る。

正月は実家に帰省し、三が日は普段よりは豪華めの食事を堪能した。娘は従兄弟や、従姉妹の子どもたちと遊んでもらい、生まれて3度めの正月を満喫して帰ってきた。1週間ぶりに自宅に戻って気がついたのが、言葉が増えたことだった。いろんなお兄さん、お姉さんに遊んでもらって刺激を受けたのか、いままでよりも語彙が増えた上、滑舌もはっきりしてきて主語と述語を上手く使って長めの言葉をちゃんと話している。もう、何を言ってるのかわからない、たどたどしい話し方が聞けないのか〜と、成長の段階を経るたびにいつも思うように、少しの寂しさと嬉しさが同時に湧き上がる。

娘の著しい成長をまぶしく思う日々であるが、一方、自分は白髪が急速に増えてきて物忘れが激しく、老化が進んでいる。年末年始は疲れがどっと出たのか、風邪やヘルペス、蕁麻疹とか諸々の症状が出てずっともやっと不調のままに年を越した。実家から自宅に戻る際に財布と上着を忘れ、財布の中に入っていたカードが使えなくて、せっかく3週間前に予約した超混雑期の新幹線には乗れなかった。新たに予約しようとしても空席はなく、2歳の子連れで2時間席がないのもつらいので、帰宅を2日延ばすことになり、自分に腹が立って少し落ち込んだ。そして毎朝鏡で自分を見ては白髪、、染めるかどうするか、と逡巡し、娘に嫌がられるまではまあいいか、と毎回思う。今朝も寝起きに顔を洗ったあとに同じことを思い、リビングに行ってコーヒーを一口飲んだ時、iPadを触っていた夫が、きょうと同じ日の2年前は初めてつかまり立ちした日だよ、と言う。つかまり立ち記念日をカレンダーに記録していたようだ。2年経ったか、早いね、と、うなずきあい、自分も年をとるわな、と胸のうちでつぶやいた。

 

BACKNUMBER 川内倫子 そんなふう
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第1回:多様な生き方、暮らし方
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第1回:多様な生き方、暮らし方

閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

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