歯が生えた！と気がついたのは夫が先だった。母乳が出ない彼は毎日おっぱいの代わりに指を吸われているのだけど、その際に歯が当たったらしい。きのうはなかったよ、きょう生えた！と言われたときに最初の寝返りも夫の前で披露されたことを思い出し、またしても出遅れた、と若干悔しい気持ちになったけど、きのうなかったものがきょうある、という成長の驚きと喜びを噛み締めた。けれども、先日初めて発熱したときに気づいたのは自分が先だった。出張で関西に行ったときのこと。夜中の授乳の際、乳首をくわえられた瞬間、いつもよりも子どもの口の中が熱い、と気がついた。身体中を触って確かめると体温がいつもよりも高い。初めての発熱で旅先だったこともあり、ちょっと慌てたが、翌日病院で診察してもらうと、とくに大きな病気ということもなく、ほっとしたのだった。しかしながら、そういうときに限って保険証や母子手帳をうっかり持ってくるのを忘れたりして、反省。そもそも前日の夕方に繁華街をとくに用事もないのに散歩したのがよくなかった。歩いていて自分も人混みに疲れてしまうくらいだったのにすぐにホテルに戻ればよかった……と思っても、もう遅い。こうやって子どもがいる生活というのに慣れていくのだな。