DATE 2018.08.20

自分の“好き”を見つける絵本

気になるテーマの絵本を3冊セレクトしてお届けする絵本ガイド。今回のテーマは「自分の“好き”をみつける絵本」。どんな子にも、好きなもの、得意なこと、興味があるものがあるはず。そんな“好き”な気持ちを自由に伸ばしていいんだ! という気づきのある絵本をご紹介します。
『わたしは映画監督 ヤング・シャーロット』作/フランク・ビバ  まえじま みちこ訳 西村書店 本体1,500円(税別)

創造することの楽しさを描いた『わたしは映画監督 ヤング・シャーロット』

ニューヨーク近代美術館(MoMA)発の絵本シリーズ第2弾。主人公はニューヨークに暮らすちょっと個性的な女の子シャーロット。シャーロットは黒と白が好き。学校の先生は、それは色とは言わないというけれど、彼女は全然、気にしません。シャーロットが特別大好きな白と黒の世界は、映画の中。モノクロ映画が大好きなシャーロットはMoMAの映画部門を担当するスカーレットという女性と知り合い、2人は大親友に。スカーレットはシャーロットがカメラでとったモノクロ映画を気に入ってくれます。好きな気持ちを貫く女の子を描くストーリーはもちろん、フランク・ビバによるイラストレーションも洗練されていて素敵な1冊。クリエーションの楽しさ、自分の世界を共有することの大切さを伝えてくれます。

 

『まめまめくん』文/デヴィッド・カリ 絵/セバスチャン・ムーラン 訳/ふしみ みさを あすなろ書房 本体1,000円(税別)

みんなとちがうからできることがある『まめまめくん』。

ヨーロッパ各国で話題を集め、日本語版は小山薫堂が訳をつけたギフトにも最適な1冊『まってる。』の著者であるデヴィッド・カリの心温まる1冊。 豆つぶみたいに小さく生まれてきた、まめまめくん。靴はお人形の靴、ベッドはマッチ箱がぴったりのサイズ。小さいけれど、ブロックの岩のぼりもしちゃうし、ゼンマイカーを運転して、バッタも乗りこなしちゃう。でも、小学校に入学したら、できないことが増えてきて……。先生も「将来、この子はどうするんだろう?」と心配します。だけどそんな心配はご無用!と笑い飛ばすのがこの絵本のおしゃれなオチ! さて、まめまめくんはどんな大人になったのでしょう? みんなと違うこと、できないことがあったとしても、それは工夫次第でどうにかなる。自分のできること、好きなこと、得意なことを伸ばしていけばいいんだと、とってもかわいいまめまめくんを通して教えてくれます。

 

『天才こども建築家、世界を救う』作/アンドレア・ベイティー 絵/デイヴィッド・ロバーツ 訳/鴨志田 恵 株式会社エクスナレッジ 本体1,600円(税別)

たてものを作るのが大好きな男の子のお話、『天才こども建築家、世界を救う』。

イギーは子ども建築家。なんとたった2歳でおむつをのりでペタペタはりあわせて、どーんとそびえる「おむつのとう」を完成させます。庭で砂遊びをしていたかと思えば、スフィンクス像を作ったり、パンケーキを積み重ねてセントルイスのシンボル、ゲートウェイアーチを完成させたり、パパもママもイギーの才能にほれぼれ! だけど、小学校に入ったら「建築」の授業なんてないことがわかって、やる気を失ってしまいます。そんなときに遠足であるハプニングが起こり……。何であったとしても、夢中になれることをみつけることはとっても尊いこと。それは大人も子どもたちも同じです。何歳になったとしても、イギーのように熱い情熱をかたむけてみたいものです。

 

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第1回:多様な生き方、暮らし方
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閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

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