芸術の秋! アートな才能を伸ばしてくれる絵本
真似するだけで、あっという間にスラスラ描ける! 『のりものかけちゃうよ』。
シンプルでかわいいエド・エンバリーのイラストレーション。彼の人気シリーズ「エンバリーおじさんの絵かきえほん」から、この1冊をご紹介します。本国アメリカでは1970年代からロングセラーを続けている、お絵描き絵本の元祖といった存在です。子どもたちに、機関車や大型トラックを描いて! と言われてもどうやって描いていいか、絵心がないとちょっと分からない……ということもあるはず。でも、この絵本があれば、大丈夫! 三角、丸、四角など単純な記号や線の組み合わせで「絵」ができあがることをとてもわかりやすく、ひと手順ごとに図解してくれます。子どもたちも、絵本をみながら描くことで、絵を描くことの基礎が自然と身につきます。動物や顔を描くシリーズもあるので、ぜひお絵かきにハマったらシリーズで揃えてみてください。
きみの太陽は何色? ブルーノ・ムナーリと考える、『太陽をかこう』。
多くの絵本を手掛けたイタリアのグラフィック・デザイナー、ブルーノ・ムナーリ。子どもたちのクリエイティビティを刺激する絵本をいくつも残していますが、この1冊は「太陽」をテーマに「描くこと」の視点や多様性を子どもたちに教えてくれます。「太陽」とは一体何なのか、まず観察をして、知ってみよう。そして、過去の偉大な芸術家たちは、どんな風に「太陽」を描いたのか調べてみよう。じゃ、どんな「太陽」が君にはみえている? と、ムナーリは、「太陽」について、様々な角度から掘り下げることで、自分だけの「太陽」を子どもたちにみつけさせてくれます。絵本を読み終わったあと、ぜひ、子どもたちと一緒に「太陽」を描いてみてください。きっと、これまでとは違った、生き生きとした“作品”が生まれるはずです。
自由に色を塗って、世界に1冊しかない絵本が完成! 『わたしだけのはらぺこあおむし』。
みんな大好きな絵本『はらぺこあおむし』。こちらの絵本は、中身はすべて一緒。ただし、エリック・カールのカラフルな色使いはここでは封印です! 白い紙に、線画だけのあおむしや、あおむしが食べたフルーツやお菓子。色を塗るのは、この絵本を手にした子どもたちです。こちらは、作者のエリック・カール60歳を記念して生まれた、ぬりえ絵本。注意書きには、“親版『はらぺこあおむし』の色にとらわれず、すきな色で自由にぬってみましょう。”とあります。子どもたちが考える、あおむしの色は? そして、いっぱい食べて大きく成長した蝶々はどんな色? 楽しみながら、自由な発想でぬりえをしてみてください。描き終わったら、表紙に“作者”として名前を書き込んで、作者プロフィールの記入もお忘れなく! 気分は絵本作家です。