【Vol.11】アニヤ・ハインドーマーチのトートバッグ「I AM A Plastic Bag」
プラスティックバッグが完全有料化された2020年。加えてあたらしい時代とあたらしい生活のスタートに、環境への配慮やサスティナブルへの意識がより一層高まった家族も多かったのではないだろうか。そんな時代へ一石を投じるように、2020年2月にロンチされたのが、「アニヤ・ハインドマーチ」による、新コレクション“ I AM A Plastic Bag”だ。ファッションブランドとしてはいち早く、2007年にエコバッグの先駆け的な“I’m NOT A Plastic Bag”をリリース。その人気は社会現象となり、世界中の様々なメディアにこぞって取り上げられたうえ、イギリスにおいてはプラスティックバッグの有料化へと繋がった。
それから10年余り。この度お目見えしたコレクションは、素材のどれもが「捨て去られたかもしれない」ものから生まれている。ファブリックは、500mlのペットボトル32本を再利用しして生まれた新素材を使用。また、その表面は自動車のフロントガラスをリサイクルした素材でコーティングし、耐久性と耐候性を持たせた。さらに持ち手やトリミングのレザー部分は、森林破壊にはつながらない放牧により育てられた、トレーサビリティを確保できる素材から作られているという。
こだわり抜いた素材と思想から生まれたコレクションにして、その使い心地は実に軽やかでスタイリッシュ。コットンキャンバスのようなファブリックは軽量で、たっぷり荷物が入り、肩からかけられる。またボディの気になる汚れはさっと拭き取れるというのも、こんな時代にふさわしいではないか。
ロンチ以降、世界中のファッショニスタを夢中にさせているバッグではあるが、アニヤらしいウィットが効きながら、シンプルでエターナルなデザインはユニセックスに楽しめるのも魅力。パソコンも楽々入るので、通勤バッグとしてはもちろん、ママバッグや日帰りの旅行などにも活躍してくれる。
ストーリー、素材、そしてデザイン。そのどれもに大きな意味があり、そしてあたらしい。これぞニューファミリーにふさわしい、バッグのニュースタンダードといえそうだ。
サスティナブルの未来と家族についてさらに詳しく。デザイナー、アニヤ・ハインドマーチへの特別インタビューはこちらから。