防寒から日焼け対策まで!冬も夏も使えるアウトドアアイテムを教えます【谷尻家流キャンプのワードローブリスト】
「家族の趣味はキャンプ」と明言する谷尻さんファミリー。
これまでキャンプの準備、キャンプご飯と2回にわたって、そのアイデアとセンスあふれるキャンプ術を紹介してもらいました。今回はキャンプシリーズの最終回にして総決算。
キャンプに持っていくワードローブリストを大公開。春夏秋冬、1年を通してキャンプを楽しむ谷尻さん一家の愛用アイテムの数々を教えてもらいます。
かつてファッションスタイリストとして活躍していた直子さんだけに、センスはもちろんのこと、持ち運びや収納までを考えた、実用性も兼ね備えたリストになっています。
キャンプビギナーの場合、ついアレもコレもと荷物が多くなってしまったり、逆に大事なものが欠けていたりするもの。ぜひ、次回のキャンプ計画に役立ててください。
経験を重ねて行き着いたキャンプに持っていくべき服・アイテム
オンシーズンの時は毎週のように家族でキャンプに行っていますが、正直に言うと、真冬は夫と息子だけがキャンプに行き、私はお休みしています(笑)。やっぱり夜がとても寒いんです…。少し寒さが和らいできたらすぐに参加しますヨ。
夫曰く、真冬には真冬の良さがあるとのこと。夫は昨年、仕事で道志にサウナと現代版五右衛門風呂のようなお風呂が付いた施設を手掛けたこともあり、冬のサウナやお風呂も格別らしいです。
寒空の下で食べるおでんやお鍋などお楽しみは尽きないようで、我が家の男子チームは1年を通してキャンプを楽しんでいます。
天然素材のアイテムも活躍させてあったかく
防寒のためのアイテム選びはまず温かいことと洗えること。フリース素材のものは手軽で手に入れやすいので持っている方も多いと思いますが、最近では天然素材のものを好む方も多いのではないでしょうか。
私が愛用しているのはicebreakerのフーディ(写真左から2番目)で、こちらはメリノウールを使用していて、保温性と通気性が高いうえに洗えるのがキャンプにぴったり。
さらにザ・ノースフェイスのウィンドブレーカー(写真一番右)を上に羽織れば防水と保温効果もアップします。このウィンドブレーカーはランニング用のためポケットが無くすっきり、撥水で少しの雨に対応。すっきり仕様なので釣り用つなぎの中に着る事も多いです。
もうひとつのフーディはGAPのもので、コットン素材です。これも気軽に切られて重宝しています。ボトムはユニクロのシンプルなフリースパンツが定番。そのまま履く他、下にレギンスを着て更に防寒することも。
すごく寒い時は湯たんぽも使いますね。あと、NANGAというアウトドアブランドの寝袋はマイナス20度までOKというパワーアイテム。冬はこれにくるまって寝ます。夏はアウトドア用の保冷シートを下に敷いて、寝袋を掛け布団にして使っています。
キャンパーであり、サウナーでもある私たちに欠かせないモノ
昨年、私もついにサウナデビューし、その魅力にハマってしまいました。「整う」ってこういうことなんだ、というのがわかってからすっかり虜に。
夫が数年前からサウナ好きで、今では夫婦で週二くらい入ってます。サウナができるキャンプ場に行く時は、寒いシーズンでも水着が活躍。2着は持っていくようにしています。写真のサウナポンチョはサウナブランドTTNEのもので、私たちにサウナの素晴らしさを伝授してくれた「ととのえ親方」と「サウナ師匠」が主宰するウェアブランド。サウナの後、冷えないようにパッと羽織ると気持ちいいんです。
サウナハット(写真右)は、サウナに入っている時に被るもので、ウールフェルトできていて熱伝導性が低いのでのぼせ防止に役立ちます。キルギス製のものを街で見つけたのですが、見た目もかわいくてお気に入り。
釣りや川遊びで自然を満喫
釣りももともと夫の趣味。息子にもやらせたいといって、『釣りキチ三平』を全巻大人買いwして与えてました(笑)。それに付き合って私も一応釣り竿も含めて一式持っています。
まず、ウェイダーというオールインワンは釣りをする際の定番。大人はパタゴニアのもので、子供はノーブランド。足から包み込むように着て、その上からダナーブーツを履きます。パタゴニアとダナーのコラボレーションアイテムです。クレープソールとビブラムソールとで選べるので、重くても滑りにくいビブラムか、すっきりしたクレープかを好みで選ぶと良いです。
ウェイダーはオールシーズンアイテムで、夏ならその下に半袖か薄手のロングスリーブ、寒い季節はその下に着込んで調整するようになります。下は夏はそのままだったり、寒い時はレギンスを履いた上で着ます。いずれにせよ、自然の場所なので虫対策は必須です!
まだまだ息子と私はハマるところまではいってないんですが、北海道の美瑛にバンブーロッドというフライフィッシング用の竹製の釣竿をつくる望月雄太さんという方がいらっしゃるのですが、その方が連れて行ってくれた川が本当に美しくて。糸を切った後、その糸2mmすら、ポケットに入れて持ち帰り、ペットボトルは勿論、全ての人工物を絶対に残さないようにしていました。ばしゃばしゃと乱暴に川に入ると魚が逃げてしまうから、川や魚と一体化するような気持ちで川に足を踏み入れる。魚の気持ちを想像しながら岩陰に潜むニジマスを頭に描いてゆっくりと川の中を移動する。そんな一連の行為や太陽が照らす河面の輝き、雪のように舞う虫たちの様子をも含めた自然の景色。全てが心揺さぶる天然のアート作品のようで、「釣れなくても釣りって素敵なものだな」と感じました。
息子にとっては探検のような感覚が面白いみたいです。川までの道のりに横たわる大木を乗り越えたり、枝をくぐったりするのを「今その木を超えたらレベル1だよ。次はその石を渡れたらレベル5」などと声をかけると、ゲームの主人公になった気分で、ゴールが楽しいみたい。こちらも笑顔になります。
釣りは遊びの側面もあるけれど、自然と対峙する体験でもあります。夫が釣りキチ三平を読ませたかったのも、主人公のおじいさんが随所で良いことをいうんです。「自然破壊をしたら釣りができなくなる」など、今こそ伝えたいということを教えてくれます。そして辛い道のりもゲームのように楽しめば面白くなるという諦めない気持ちも教えてくれます。
もう一つ、キャンプのアクティビティとしてシュノーケリングのためのゴーグルとライフジャケットも夏場などは必ず持っていきます。これはデッドストックなんですが、水上で寝そべることができるようにまくらが付いています。どこへ行っても自然と遊べるようになってほしいですね。
日焼け対策は徹底的に
アウトドアって知らぬ間にすごく日焼けしてしまうんですよね。とはいえ、自然の中では思いっきり遊んだりリラックスしたいので、準備を欠かさないようにしています。
必須アイテムの一つが帽子。お気に入りの帽子の一つ目はKIJIMA TAKAYUKIさんの紫外線よけハット(左)で、小さく畳めるのが便利で形もとてもきれい。アウトドアブランドではなく帽子デザイナーとして20年の方が作られているので、シェイプが美しくて好きです。
もう一つは平野釣具店で購入した釣り用の帽子。こちらも形がよくて気に入っています。
さらにサングラスはnonnativeのものに偏光フィルターを付けて愛用しています。JINZなどの眼鏡屋さんに行くと、手持ちのサングラスを偏光レンズに替えてくれますよ。河面の反射がかなり軽減されるので、中にいる魚の動きが見えやすくなり、視界が俄然クリアになります。
そして日焼け止めは、飲む日焼け止めと塗る日焼け止めのダブル使いで。飲むタイプは何時間置きに飲まなきゃいけないものとか色々あるんですが、外だとどうしても飲めなかったりすることもあるので、長時間対応できるのを選ぶようにしています。
足元を快適にするためには温度コントロールが鍵
外は足元対策がとても大切ですよね。キャンプだと荷物の持ち運びもあるし、遊んだりもするので動きやすいのが第一。
靴は動きやすくてラクなことを最優先にしています。ビルケンシュトックのサンダルは季節に関係なく通年で履いていいて、そこにソックスで暖かさをコントロールするようにしています。
春から秋にかけてはコットンのソックスで通気をよくするのがおすすめ。暑かったりするとソックスを履くのがうっとうしくなってしまうかもしれませんが、虫対策にもなるので着用したほうが安全です。寒いシーズンはスノーボード用のソックスを選んでいます。1枚で温かいうえに、通気性もあるし速乾性が高いのがスノースポーツ用の優れたところ。私はバートンのものをよく履いています。
ビルケンシュトックに加えて場所や用途でいくつか履物を持っていくようにしていて、川遊びや岩の多い海辺の時は水陸両用シューズ、釣りをするときはダナーブーツとか。
夏場は家族全員、ハワイアナスを愛用しています。なんと言っても形がきれいですし、天然ゴムならではの丈夫で長持ちなのがお気に入りの理由です。
キャンプの荷物の収納アイデア
キャンプに行く時、荷物はそれぞれバックパックなどに詰めてそれを車に積むことが多いと思うんですけど、キャンプ場ではバックパックの中で出し入れが行われてぐちゃぐちゃになりやすいのが悩みでした。
そこで、無印良品のZIPケースにアイテムごとにざっくり分けて入れて、さらに家族でそれぞれ色を決めることにしてみました。ライトグレーが私、ネイビーが息子、黒が夫。そうすると一目で誰の荷物かわかるのですごくいいんです。
あと小技としては、100均などで売ってるマジックテープがついている結束ベルトでダウンパンツやフリース類をまとめておくというのもおすすめです。荷物がばらつかないし、容積も小さくなるので持ち運びにも便利です。
3回にわたってご紹介してきた我が家のキャンプスタイル。いつも心がけているのはキャンプに行くハードルを下げること。あれもこれも準備しなければ、現地に行ったら特別なことをしなければ、と思うと次に行くのが面倒くさくなってしまいます。何度もキャンプにいくうちに気づいたちょっとしたヒトテマや、便利な道具、デザインも機能性も高い服など、私が実際に気に入っているモノやコトをお伝えしました。旦那様にもどんどんうまく作業を振ってしまいましょうね。分担して行うところに、家族のアクティビティの良さがあるんだと思いますから!
自然を直近に感じられて、大人も子供も楽しめる外遊び。ぜひ皆さんも楽しんでくださいね。