DATE 2019.04.27

47都道府県の子どもたちへのものづくり [関東エリア]

D&DEPARTMENTが選び抜いた、子どもたち自身が使う器、おもちゃ、衣服、家具など「子どもたちのための道具」を47都道府県別にご紹介。今回は、関東エリアのプロダクト。

1. 茨城 「おおば木匠」

木材にじっくり向き合い生まれた、繰り返し使われつづける幼児椅子

1997年に石岡市に開設した家具工房。素材はなるべく丸太で購入し、製材、乾燥とじっくり時間をかけた板材を使う。幼稚園や保育園での使用を想定し、構造をシンプルにすることで丈夫さと軽さを両立。「10年後より、20 年、30 年後の方が素敵になる家具」を目指し、無垢の木材の質感や木目を活かしてつくられる幼児椅子。

1~6歳/幼児椅子/30,240円/おおば木匠

2. 栃木 「鹿沼のすごい木工プロジェクト」

全国の腕利きが集まる鹿沼、肩にかけられる持ち運びスツール

良質な木材資源に恵まれ、日光東照宮造営の折りには、全国の腕利きの木工職人が集結した鹿沼。現在も成長し続ける、鹿沼の木工技術の魅力を伝えようと「鹿沼のすごい木工プロジェクト」が2011年に発足。日光杉を使用した「Hang Stool」は付属の紐を通せば、子どもが肩にかけられるほど軽い。様々な使い方が発想できる椅子。

3歳~/Hang Stool/8,100円~/鹿沼のすごい木工プロジェクト

3. 群馬 「カスタネット工房 冨澤健一」

森の再生と一緒に歩む、復活した無垢のカスタネット

赤と青の教育用カスタネットは、スペインの民族楽器を元に、みなかみ町の小さな工房で製造され、全国に届けられていたが、木材の入手困難により、2013年に製造中止に。そこで、みなかみ町の森を再生する「赤谷プロジェクト」と協力し、地元の広葉樹を使った無垢のカスタネット製造を再開。音楽と共に森を守ることも伝える。

3歳~/森のカスタネット/864円/カスタネット工房 冨澤健一

4. 埼玉 「コンセル」

シンプルなつくりで、遊びをつくり出すおもちゃ

絵本や教材などの製作・販売を行う「コンセル」は2000年に戸田市に移転し、「遊ばれるのではなく、遊びを作り出せるシンプルなおもちゃ」をコンセプトに、木製玩具の製作を開始。「kururin」は立てた状態で左右どちらかに優しく倒し、側転のように回転させながら、手のひらをうまく使うことで、様々な技を楽しめる。

3歳~/kururin/864円/コンセル

5. 千葉 「五香刃物製作所」

鍛冶職人が伝統製法でつくる、しっかりと切れる子ども包丁

洋食文化の普及により、東京周辺で盛んになった「関東牛刀」。大量生産可能な工場の出現により衰退したが、2007年に「五香刃物製作所」の刃物鍛冶職人・八間川義人が千葉県指定伝統的工芸品として認定を受けた。すべて手作業の伝統的な製法で生み出される、本格的な切れ味だからこそ、力のない子どもでも安全に切れる。

4歳~/子ども用包丁/8,640円/五香刃物製作所

6. 東京 「KINO TOKYO TREE PRODUCTS」

多摩の山を身近に感じる、余った木材のカトラリーキット

住宅用建材として人工的に杉や桧が植えられたが、国産木材の需要低下から手入れがされない森林が全国で広がっている。「KINO」は、東京の森林の7割がある多摩の木材を使い、山の現状を 知ってもらおうと、自ら木を削ってカトラリー などをつくるキットを製作。日常的に木とふれあい、山を身近に感じるきっかけを生む。

10歳〜/KINO つくるおやこさじ/2,484円/KINO TOKYO TREE PRODUCTS

7. 神奈川 「薗部産業」

小田原の“挽き”から生まれる、手に吸い付くようなお椀

かつては武具に携わる木地師や漆塗り職人が盛んに腕を振るい、現在は様々な技術を持つ木工業者が集まる小田原で、原木の加工から仕上げまでを手掛ける「薗部産業」。飯椀や汁椀だけでなく幅広く使える「めいぼく椀」は、木を知り尽くした職人の木地挽きの技術から生まれ、手にしっとりと吸い付くような、日常使いのお椀。

1~7歳/めいぼく椀 小/3,456円/薗部産業

LATEST POST 最新記事

第1回:多様な生き方、暮らし方
ARTICLES
第1回:多様な生き方、暮らし方

閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

2022.11.17
エルゴベビーの抱っこひも「ADAPT」がリニューアル発売。アップデートした機能を解説
動物園、博物館、美術館…。9つの施設でシームレスにクリエイティブな体験ができる「Museum Start あいうえの」とは
圧倒的な高級感で魅了。黒川鞄工房の「シボ牛革」ランドセルシリーズに新色が登場【2023年ラン活NEWS】