DATE 2020.05.18

犬山紙子さんに訊く、「コロナ時代の家族の処方箋」

Fasuファミリーにもおなじみの犬山紙子さんが、新刊『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』を上梓しました。3年にわたって一般夫婦を取材してきた『週刊SPA!』での人気連載「他人円満」を書籍化したこちらには、様々な “壁”を乗り越えた巷の夫婦を徹底取材して見えてきた「夫婦円満のためのヒント」が、100(!)にわたり掲載されています。「家事の分担」編「育児」編といった普遍的なテーマから、「不妊治療・セックスレス」編、「パートナーの精神疾患」編など、現代社会においての不可避なお悩みが全6章にわたって綴られた、まさに新世代の夫婦のための処方箋的な一冊。今回はその新作リリースを記念して、番外編「コロナ時代の家族の処方箋」をFasuに語ってもらいました。外出自粛が求められる今、初めて直面する「家族の煮詰まり」にどう対処すべきでしょうか? ご自身による煮詰まり回避写真と共にお楽しみください。

1煮詰まることを否定しない

「まほやく(ゲーム「魔法使いの約束」)に助けられてます」

「保育園の給食がないと、こんなに三食の栄養バランスを考えないといけないのか!」と、改めて驚いた食事作りにはじまって、自宅で過ごすことになった今、夫も子どもも誰もが全てに煮詰まり、辛い状況だと思います。けれど、それは当然のこと。そんな自分をむやみに責めず「煮詰まるよねー。」と、まずその気持ちを肯定したいと思います。そして、一人の時間を持つことも大切に。私は今、パートナーと話し合いの時間を設け協力し合いながら、毎日2時間ほど自分の時間を持つようにしています。ソシャゲ(ソーシャルゲーム)と断捨離にハマってます(笑)。家族を忘れて自分自身が何かに没頭できる時間を確保しておくことで、煮詰まりが解消していくように思います。

2自分が停滞した感じは読書で打破

また今時期は、読書が本当に捗ります。これを機会に何かに関して詳しくなろうと、気になっていたジャンルを初心者向けのものから勉強し始めたら、意外にそれがリフレッシュになって驚きました。きっと今って自分が停滞し、この先のキャリアの展望が持てないことも、イライラや不安の原因の一つになっていると思うんです。けれど、勉強することで思考が深まり、少しずつ自信に繋がるようになりました。結果それが仕事に繋がらなくても、知識が増えることは自信になるんですね。この機会、思い切って何かを勉強してみると、煮詰まりが取れるかもしれません。

 

3ありがとうを伝え合う機会を増やしてみる

今って、パートナーに感謝ができる好機だなと思います。家にいる時間ができたことにより、普段は見ることのない、パートナーの家事や育児が目の前で見えるから。ただ、それも伝えないと相手はほぼ察することはないんですよね。なので夜寝る前にお互いの1日を労うコミュニケーションがあると良いなと思います。我が家の場合夫は気遣いから、普段は不安な気持ちや体調不良を口に出さず我慢するタイプなんですね。けれど今回(自宅にいることで)コミュニケーションが増え、素直に「今日は頭が痛い」と言ったように、具体的に自分のコンディションを伝えてくれるようになりました。関係がより深まったと思います。

4子供には優しく寄り添って

「頼んだぞ!トランポリン! 早く寝てくれるかどうかはお前にかかっている!」
「外で遊べないので、おうちでドレスアップして気分を上げる写真たち」

私の子どもは今、3歳です。その柔らかな心に対し、果たして今の状況をどう説明していいのか、とても難しかったです。「コロナなんだから外には出られないよ、仕方ないじゃん!」ではなく、3歳児の理解力を考えながら、「そうだね、お外行きたいよね。でも今、外にはウイルスがいるんだよ。でも今、大人がおくすりを作ろうとしているから、頑張ろうか」と希望を入れながら説明しています。大人も不安ですが、子どもも、意外にも今の状況をわかっている。だからこそ、子供の不安に寄り添い共感することが大切なのではないかと思います。

5家を単なる場所から聖域に

『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』犬山紙子 著 /扶桑社

家族が敵同士だと家にいることは辛い以外ない。けれど、家族が味方同士になれば、家は場所から、聖域へと変わります。偶然にもこの時期出すこととなった、今回の新刊『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』は、夫婦はもちろん家族を味方にできる、人間関係のヒントがたくさんあります! 家を聖域へとするためにも、是非参考にしてみてください。

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第1回:多様な生き方、暮らし方
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