家族でシェアもOK。多様性を体現するグローバルブランドTernのe-bike「VEKTRON S10」
【特集】ジェンダーレスなプロダクト図鑑
ジェンダーレスの価値観が社会的に広まる中、家族の買い物においても夫婦で共有できるものを選ぶファミリーが増えている。そんな想いに応えるように、ジェンダーレスなデザイン・機能性を備えたプロダクトが各メーカーから続々登場。新時代を生きる家族にオススメの名品を紹介。
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1 家族でシェアもOK。多様性を体現するグローバルブランドTernのe-bike「VEKTRON S10」
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企業の経営姿勢にSDGs活動が重視される昨今。そしてそれは消費者心理の鏡のようなもの。
特にジェネレーションZやミレニアル世代と呼ばれる若年層はものを選択する際にブランドの理念など「意味あること」に共感して消費する傾向が強まっているという。クリエイティブマインド豊かなFasuファミリーも本当に豊かになるアイテムを選びたい。「夫が」「妻が」とどちらかが買い物の主導権を握るのではなく、意味のある、共感する、ジェンダーの垣根を越えて家族で長く愛用できるものこそ真に価値あるもの。
そんな「ジェンダーレスなプロダクト図鑑」第1回はファミリーの必須アイテム・電動自転車のニュースタンダードにフォーカス。今注目のe-bikeのファミリー向けジェンダーレスモデルとは?
“ママチャリ”は母親だけのもの?
普段の買い物から子供の送り迎え、何かと一家がお世話になるのが電動アシスト自転車。一般的に普及しているママチャリ型の自転車は重さがあり、デザイン性が高いものが豊富とは言えない。これに代わるファミリーライフをスタイリッシュに豊かにしてくれる自転車はないものか?と考えている人におすすめなのが、スポーツ自転車に電動ユニットが搭載された、通称e-bikeだ。
e-bikeとは、一般的な電動自転車に比べてアシスト力が強く、長時間・長距離の走行や、険しい道も難なく走ることができる。街中をゆっくり安定して走ることを想定したママチャリとは違い、シティからアウトドアまで、よりスポーツライクな乗り心地を楽しめるパワフルさが魅力となっている。
中でもサイクルメーカーTernが展開するe-bike、VEKTRON S10は、シルバー、マットブラックなどシックなカラーリングでジェンダーを選ばない。さらにチャイルドシートの取り付けができるので子供乗せも可能だ。
「Ternは特定の国に本社を置くのではなく、世界中の国と地域に散らばった、様々な性別・年齢・人種のスタッフで構成されたグローバル・アーバンバイクブランド。現在のようにSDGsが叫ばれる前から“多様性”を意識し、デザインや機能性においても、男女関係なく誰もが乗りこなせる自転車を展開しています」と語るのは、Ternの国内正規輸入代理店アキボウの岩橋勇太さん。
VEKTRON S10はサドルとハンドルが上下に調整可能で、約150cm~180cm後半くらいまでの身長に対応。フレームが低いため小柄な人でもサドルを跨ぎやすく、女性だけでなく子供も小学校中学年頃から乗れるだろう。
「VEKTRON S10は、本当に色々な人が、街乗りからアウトドアまで幅広いシーンで使えるe-bikeです。体格を選ばないので、ぜひ家族共有の1台として使っていただきたいですね。価格は安くありませんが、ブレーキはマグラ、ハンドルグリップはエルゴンなど各部品も最高のメーカーのものが使用されています」(岩橋さん)
アクセサリをカスタムして、自分のライフスタイルに合わせた一台に
Ternはバスケットや泥除けなど、さまざまな付属ギアをリリースしているので自分好みの1台にカスタムできるのも楽しい。
後輪上にはリアラックを付けられるので、チャイルドシートを工具なしワンタッチで簡単に付けることが可能だ。(チャイルドシートはThule社のYeppのMaxiもしくはNexxt Maxiがドッキング可能*) チャイルドシートの装着は、慣れれば1〜2分程度でできるようになるだろう。子供を送迎した後、チャイルドシートを外して通勤バイクに早変わり、なんて乗り方もできるのだ。
*Tern純正品のチャイルドシートはリリースが無いので、チャイルドシートにおけるTern社の保証は無し
e-bikeで最も重要な電動ユニットももちろん一級品。ドイツの部品メーカーBOSCH社の最新システム「Active Line Plus」を搭載し、最長100kmの走行をこなす。
「いわゆるママチャリのような電動アシスト自転車とe-bikeの最も大きな違いがこのユニット部分で、e-bikeの電動ユニットは一般的な電動アシスト自転車に比べて軽量化が図られています」(岩橋さん)
折りたたみ可能で、都市部の住環境にもマッチ
一般的な電動アシスト自転車の総重量が約30kgに対し、VEKTRON S10は約20㎏。20kgでも十分重いが、VEKTRON S10は独自のフレーム機構により半分に折りたため、引手で転がして運べるようになるので女性にも扱いやすいだろう。現在日本国内で展開されているTernのe-bikeは2種あり(「VEKTRON S10」と「HSD P9」)、どちらもチャイルドシートを取り付けることが可能だが、折り畳みができるのはVEKTRON S10だけ。
畳むと410 × 860 × 680 mmとかなりコンパクトサイズになるため玄関など屋内に置きやすく、雨などで劣化しにくい。ちなみにメーカー保証が10年ついている。
「駐輪場が無いなど、日本の都市部の狭い住居事情でも使いやすいと思います。収納性・携帯性に優れているので、国内だと30代の人が通勤やレジャー用に購入する方も多いですね。夫婦のシェアバイクとして購入される方ももちろんいます」(岩橋さん)
自転車ライフが家族の健康もサポート
昨年から猛威を振るう新型コロナウイルス蔓延により、通勤時の自転車需要も世界的に増えている。
「電車など公共交通機関を避け、自転車通勤に切り替える人が増えているようです。海外だと日本と法律が違い、結構スピードが出せるので、自動車からe-bikeに乗り換える人もいます。Ternの自転車はヨーロッパでの売り上げが伸びていて、ドイツで特に売れていますね。日本での売り上げも非常に高いです。またコロナ禍においては、運動不足解消のため自転車を買う人たちも増加しています。自転車を通して健康的な生活を提供することは、Ternのブランド理念の一つ。自転車のモニターには航続距離なども表示されるので、記録して健康管理に役立てるのも良いですね」(岩橋さん)
家族にとってTernの自転車を選ぶ意義
一般財団法人自転車産業振興協会によると2019年、ドイツでは電動アシスト自転車が前年比38.8%増え、136万台売り上げた。また、ジェトロのレポートによると、フランスでは2020年電動アシスト自転車販売額が自転車市場全体の56%を占め、市場を牽引。自転車専用レーンの増設や行政が購入資金援助などを施策し、市場を後押ししたという。この国際的なブームは、ここ日本でも着実に広がりを見せているという。コロナ禍やSDGsの観点から今後更に電動アシスト自転車が注目されそうだ。
「そもそも自転車は地球にとってエコロジーな乗り物。Ternの自転車が人にとっても地球にとっても無理や無駄なく、快適な移動を実現するツールになることを目標に掲げ、Ternでは自転車を製造しています」(岩橋さん)
男女双方にとって乗りやすく、クールなデザイン。これは多種多様なスタッフが携わっている結果だろうか。環境に良く、健康にも良い。生の風を感じながら走れるのは自転車の醍醐味だ。そして電動アシストにより快適なペダリング。子供を乗せたり通勤したりと、普段のタウンユースに使うのも良いし、折り畳めるので車に積んでレジャーに持っていくのもおすすめだ。ハイキングやジョギングなどのアクティビティ代わりにe-bikeも良い。一家で楽しめ、長く使えるVEKTRON S10。まずは試乗してみてはいかがだろうか。
問い合わせ先:アキボウ
公式サイト:https://www.akibo.co.jp