DATE: 2017.09.14

建築家集団〈アセンブル〉 – 現代に問いかけ、未来への可能性に満ちた「アセンブル_共同体の幻想と未来」展のカタログが出版。子どもたちの感性を育むプロジェクトも。

現代アートの大賞「ターナー賞」を、異例の建築界から受賞した、ロンドンを拠点に活動する建築家集団〈アッセンブル〉。昨年の12月に開催された日本初となる展覧会「アセンブル_共同体の幻想と未来」展のカタログが、〈SCAI THE BATHHOUSE〉より出版されます。

アートとは何か?デザインとは何か?

〈アセンブル〉は建築士や詩人など20代の男女16人からなる建築家集団であり、一般の人々を巻き込み、ワークショップ的な手法を取り入れながら、建築を作り上げている事で知られています。そして、それらプロジェクトで得た利益は、子どもたちへのアート教育など地域再生に活用されるということで、従来の建築作品という枠を大きく越えたものとなっています。

 

イギリス内のさまざまな場所で社会の課題解決に取り組む〈アセンブル〉。そのプロジェクトの中には、スコットランド・グラスゴーで、社会的に貧しいコミュニティのための遊び場を、子どもたち主体で作り上げた「Baltic Street Adventure Playground(BSAP)」があります。

〈アセンブル〉のサポートのもと、地域の子どもたちは、プロジェクトのすべての工程に関わり、大人の手を借りず、自ら創造し、理想の空間を作り上げます。子どもたちは創造する過程を楽しみながら経験し、実践的感覚を養うだけでなく、理想を想像する豊かな力や、そこに到達するための実現力も育まれることでしょう。

昨年日本で開催された展覧会では、今までの代表的なプロジェクトを紹介するとともに、現代アートの大賞「ターナー賞」に輝いた真意に迫る内容となりました。

今回出版されるカタログでは、東京藝術大学で行われた〈アッセンブル〉のメンバーであるフランシス・エジャリー氏による講演の内容をすべて採録し掲載。さらに、長嶋りかこの編集とグラフィックデザインによって、〈アッセンブル〉の今までの活動の軌跡を多数の図版をともに紹介します。現代のアート界や建築界に問いかけ、次世代を担う未来のアーティストや建築家たちの新たな可能性に満ちた1冊。ぜひお手にとってみてください。

「アセンブル_共同体の幻想と未来」展のカタログ

編集:飯田高誉 長嶋りかこ[village ®]

キュレーション:飯田高誉

デザイン:長嶋りかこ[village ®]

制作:SCAI THE BATHHOUSE

 

※9/15より〈SCAI THE BATHHOUSE〉のギャラリー受付にて販売いたします。

定価:3,500円(税込)

 

*お支払は会場にて現金のみとなります。

*通信販売は受け付けておりませんので御了承ください。

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