ある日曜日、遠い国から来た女の子と一緒にランチした。そのあと特に予定もなかったので、一緒に散歩した。いくつかのギャラリーやお店にふらっと立ち寄ったり、時々思いついたことをぽつりぽつりと話したりしながら。わたしたちはつい最近出会ったばかりなのに、まるで随分昔からの友人のように、一緒にいてお互いにしっくりとくる感じだった。歌をうたうのが上手な彼女の足取りはふわふわとしていて、身体全体で歌をうたっているようだった。ベビーカーから出ている子供の足も、振動で揺れていて一緒にうたっているようだ。気がつけば陽も傾き、街がオレンジ色に包まれ出した。オレンジ色のなかにいるわたしたちはきらきらと夕陽に反射するいくつもの光に目を向けながら、自然に微笑みあった。なにも予定を決めなくて、こうやって一緒に友達とただ散歩して、夕焼けがきれいで、理想的な日曜日だね、と言うと、「Yes, it’s perfect Sunday!」と彼女もうなづいた。