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映画『劇場版 ごん – GON, THE LITTLE FOX -』。ストップモーション・アニメで鮮やかに描く、児童文学の金字塔

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映画『劇場版 ごん – GON, THE LITTLE FOX -』。ストップモーション・アニメで鮮やかに描く、児童文学の金字塔

教科書で読んだ話で、とても印象に残っている作品といえば『ごんぎつね』。動物と人間のすれ違いを描いたせつないエンディングが、幼心に印象に残っています。その『ごんぎつね』が、ストップモーション・アニメになって映画化されました。 実写でもアニメーションでもない、人形を動かしながら1コマずつ撮影するストップモーション・アニメ。その繊細な仕事から紡ぎ出される、きつねのごんと兵十の新たな物語。教科書から想像したビジュアルをはるかに超える美しさで、動物と人間の悲しい運命を描き、心を打つ素晴らしいショート・フィルムに仕上がっています。   最も注目すべき点は、日本の里山を再現した自然描写の美しさ。 丁寧に、そして彩り豊かに描かれる、豊かな自然や植物、花々が“本物”以上の存在感をもたらしています。2人のやり取りに登場するヒガンバナも、とてもかわいらしく表現されています。一面に広がる彼岸花のシーンは、幻想的で圧巻です。 セットの中には本物の植物が使われ、さらには普通ストップモーション・アニメでは使われない水を使った演出が行われています。兵十が川でうなぎを獲るシーンでは、水面に空を写しながら水しぶきがキラキラと反射し、躍動感のある自然を表現しています。   今回アニメーションで使われた人形も、一風変わっています。顔が木彫りで、アンニュイで味わいのある表情を生み出しています。「木彫りだと、表情が変わらないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、木そのものが持つ時を経た味わいが、年を重ねた人間と重なり、人そのものの魅力や個性を引き出し、同時にちょっとした光や角度の違いにより多様な表情を創り出すことに成功しています。

2020.02.26
未来志向のものづくりに出会えるイベント「Kyoto Crafts Exhibition“DIALOGUE”」が〈ホテル カンラ 京都〉で開催
レゴ®ブロックで作った世界遺産の企画展「PIECE OF PEACE」第4弾が渋谷パルコ・池袋パルコで開催!
〈ボボ ショーズ〉がポップアップショップ&マラカスを作るワークショップを開催!
〈東京国立近代美術館〉日本初!「ピーター・ドイグ展」開催
〈すみだ水族館〉で幻想的なお花見体験!体感型のインタラクティブアート「桜とクラゲ」開催
現代アーティストbaanaiの個展「Capillaries」が〈伊勢丹新宿店〉で開催!
土井地 博|わたしと家族と、 家ものがたり。Vol.3

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土井地 博|わたしと家族と、 家ものがたり。Vol.3

家族ひとりひとりが、快適でいつも心地よさを感じていたい「家」。だからこそ、家づくりへの熱い想いは誰もが持っているもの。第3回は、〈ビームス(BEAMS)〉のコミュニケーションディレクターとして活躍する土井地 博さん。東京都心の閑静な住宅街に佇む新居には、暮らしのセンスが隠されています。 大空間にこだわった、居心地のいい新居。斜傾地に面した、半地下のエントランス。手入れされた植栽と、4台並んだロードバイクの向こう側、シックなグレーの玄関扉を開けてくれたのは、〈ビームス〉のコミュニケーションディレクターとして活躍し、ファッショニスタたちからの羨望も熱い土井地博さん。出版物、ラジオパーソナリティやトークイベントなど、〈ビームス〉ブランドの枠を超えた活躍で、彼の語ること選ぶものにはいま注目が注がれている。そんな土井地さんが、1年半ほど前に新居を建てた。   招き入れられたそこは、東京都心の限られた土地を有効利用するため、地下部をエントランスにして生まれた土間のような広い玄関。スケルトンの階段下には中南米やアメリカなど、国内外で手に入れた雑貨や書籍、写真がバランスよく並んでいる。

2020.02.17
学校では教えてくれない“未来のこと”を考える「未来の学校祭」が〈東京ミッドタウン〉で開催!
京野菜が鬼退治!『やさいのおにたいじ』出版。 MilK会員へプレゼント
〈OIL by 美術手帖〉鈴木ヒラクによる作品集出版記念個展「Before the Cypher」を開催!
〈イデー〉彫刻家・宮﨑直人の個展『COMPOSITION』開催!
〈イデー〉染色家・柚木沙弥郎とパリの伝説的工房がコラボした新作リトグラフ展『“Swing Slow, Sweet Sammy!”』を開催!
子どもも楽しめる屋外上映やワークショップも!「第12回恵比寿映像祭」開催
〈東京芸術劇場〉第16回 子どもたちと芸術家の出あう街「アートで話そう!」開催!
世界中で愛されるミュージカル『キャッツ』が実写映画化! MilK会員へオリジナルグッズをプレゼント!
今年の干支、ねずみの絵本【2歳〜向け】
映画『ジョジョ・ラビット』。今“戦争”について考える。失うもの、生まれるもの、つなぐもの

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映画『ジョジョ・ラビット』。今“戦争”について考える。失うもの、生まれるもの、つなぐもの

アメリカとイランの緊張が高まる中、SNSでは“第三次世界大戦”がキーワード上位に来るなど、“戦争”がそれほど遠くない出来事になるのではないかと日々胸を痛めている。   映画『ジョジョ・ラビット』では、第二次世界大戦下のドイツを舞台に、兵士を目指す少年の不遇な運命を生き生きと、ユーモアたっぷりに描いている。戦争がもたらすもの、そして少年が得たものとは。見終わった後、誰もが心から平和を望み、今ある幸せを手放したくないと思う、心に響く作品に仕上がっている。   主人公のジョジョは、兵士に憧れるドイツ人の10歳の少年。ナチスに心酔し、ヒトラーが心のヒーローだ。これから参加する青少年団ヒトラーユーゲントの合宿に向けて、不安を隠せない。彼を勇気づけるのは、空想上の友達“アドルフ”。ヒトラーにそっくりのアドルフに背中を押され、ジョジョは合宿へと向かう。 過酷な訓練の2日目、ジョジョは教官に「ウサギを殺せ」と命令されたができず、“ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられてしまう。ジョジョの父親は戦争に行ったきり2年間音信不通で、教官たちが脱走兵だとバカにしていることも、そのあだ名がつけられた理由だった。   アドルフに勇気づけられ訓練に戻るが、手榴弾の訓練で失敗したジョジョは大ケガを負ってしまう。訓練から外され、ユーゲント事務局で奉仕活動をすることになった。ジョジョが家に戻ると、亡き姉の部屋から物音がし、部屋を探ってみると隠し扉を発見する。その扉の中には、ユダヤ人の少女がかくまわれていた。   少女の名前はエルサ。ジョジョの母に招かれたというエルサから、「通報したら、あんたもお母さんも全員死刑よ」と脅されてしまう。青少年団でもらった大事な短剣も奪われ、完全に立場が逆転したジョジョだが、考え直した結果、エルサからユダヤ人の秘密を教えてもらい、ユダヤ人を撲滅するための本を書くことを思いつく。

2020.01.15

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第1回:多様な生き方、暮らし方
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第1回:多様な生き方、暮らし方

閃いたのは、新しいクリエイティブのヒント? それとも週末のパーティのアイデア?……ホームオフィスを舞台に、生き生きと働くこの女性。実は『Fasu』のファミリーを想定しながら最新のテクノロジーによって生み出されたデジタルヒューマンです。揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事に家事に家族とのクリエイティブな毎日を楽しむ『Fasu』的な暮らしを送る母親像をあらゆる面からキャラクタライズして生まれたこの女性は、私たちが生きる、ほんのちょっと先の未来を想定して生み出されました。 コロナ禍をはじめ、混乱する社会情勢、テクノロジーの急激な進化と未知の世界を歩む私たちですが、このデジタルヒューマンが暮らすちょっと先の未来では、果たして私たちは、どのような家族のかたちを求めて、どのように暮らしているのでしょうか。そんな未来の家族のあり方を、グローバルイノベーションデザインスタジオ「Takram」でデザイン、アート、サイエンスほか多岐の分野に亘ってデザインエンジニアを務める緒方壽人さんに3回にわたってお話を伺います。第1回目である今回は、家族での長野県・御代田への移住と、10年来続けてきたというオルタネティヴな暮らし方にいて訊ねました。 これからの人間とテクノロジーのあり方や共生を探る『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』(BNN刊)。その著者でもある緒方壽人さんは、この本の中で、「ちょうどいいバランス」を探すことの大切さについて触れています。 「暮らし方や家族のあり方は多様で、未来に何かひとつの理想形があるとは思いません。ですから今日お話しできることは、僕自身の家族のことや、これまでの経験から考えていることでしかないのですが……」 そう前置きしながら、控えめに、ゆっくりと話し始めた緒方さん。その穏やかな様子は、移住先である御代田の空気をそのまままとっているかのようでした。   〜〜 中略 〜〜 WHAT’S DIGITAL HUMAN? 揺るぎない自分らしいスタイルを持ち、仕事、家事、そして家族とクリエイティブな毎日を楽しむ女性。本記事トップビジュアルとして登場したこのモデルは、先述のように『Fasu』ファミリーの母親像を、顔立ち、ヘアスタイル、メイクアップ、スタイリング、さらにはライフスタイルに至るまであらゆる角度とディテールからキャラクタライズし、生み出されたデジタルヒューマンです。 最新鋭のテクノロジーを用いて生み出されたこのデジタルヒューマンは、東映デジタルセンター「ツークン研究所」、及び『Fasu』を擁する私たちアマナにより「企業広告や、ファッションカタログ、またメディアにおけるモデル使用における様々な課題解決」を目的として開発されました。 このバーチャルモデルを用いることで得られるメリットは1. 人種、人選、肖像権問題にまつわるリスク回避 2.使用期限や版権の制限フリー 3.リモートによる発注から納品 4.インナーブランドの統一化 5.CGによる表現可能領域の拡大……ほか多数。コミュニケーション及びコスト、クオリティなど、モデル使用のあらゆるフェーズで生じるデメリットをミニマムにし、モデル表現の可能性を大きく広げていきます。 デジタルヒューマンが描き出す、新しいモデルのあり方と可能性、そして未来にご期待ください。 問い合わせ先:

2022.11.17
エルゴベビーの抱っこひも「ADAPT」がリニューアル発売。アップデートした機能を解説
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