2019年で開廊100周年を迎える資生堂ギャラリー。資生堂初代社長であり、資生堂ギャラリーの創設者の福原信三は、資生堂の化粧品づくりやデザインの基礎を築いただけでなく、近代日本の先駆的な写真芸術家として活動したことでも知られています。

本展のタイトル「それを超えて美に参与する」 は、福原が書き遺した言葉で、ある領域を超えて美の創造に取り組むという福原の意志を述べたもの。芸術と経済の境界を行き来し、さまざまな社会の中の創造的な活動をつないでいくことで、社会をより良い美しいものに変革しようとした、福原の人物像を表しています。

本展では、2015年にイギリスの現代美術の権威ある賞「ターナー賞」を受賞したイギリスの建築家集団〈ASSEMBLE（アッセンブル）〉と、近年国内外で大きな注目を集める日本のアーティストスタジオ〈THE EUGENE Studio（ザ・ユージーン・スタジオ）〉とコラボレーション。既成の領域を超え、価値の循環と相乗効果を生む社会創造に取り組むという点で共通する三者による、時間と空間を超えた共同プロジェクト。ぜひ、この機会をお見逃しなく。