DATE: 2018.09.25
「2018 年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」表参道GYREで開催
バイオアートの展覧会「2018 年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」が、2018年10月14日(日)まで、表参道GYREで開催中。ロバート・スミッソン、Aki Inomataら国内外のアーティスト8名が出展。
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イギリスのSF 小説家メアリー・シェリーが「フランケンシュタイン」を発表してから、2018 年で200 年になります。小説の中で科学者が生物の断片をつなぎ合わせて生み出した怪物は、その後、何百という芸術作品のテーマになってきました。そこで提起された「創造物による創造主への反乱」や「神に代わり生命を創り出すことの矛盾」といった問題は、AI や遺伝子組み換え技術が飛躍的に発展する今日、古びるどころか、ますます現代的なものになってきています。
本展では「フランケンシュタイン」で提起された問題のいくつかを今日のものとして再考すべく、バイオテクノロジーや生物を使った芸術潮流「バイオアート」の騎手として注目される国内外のアーティストの作品を中心に紹介します。
出展するのは、1890 年に自殺したと言われるゴッホの左耳を、DNA を合成することによって再生するドイツのディムット・ストレーブ、路上のゴミからDNA を抽出し個人の顔を再現するアメリカのデューイ・ハグホーグ、アレキサンダー・マックイーンの皮膚を幹細胞技術で再生しレザージャケットに仕立てるイギリスのティナ・ゴヤンクなど8名の作家たち。日本初公開となる作品や資料を通して、フランケンシュタインの諸問題を今日の芸術の3 つの文脈-「死者の蘇生」「人新世における生命」「生政治」-から読み解くことを試みる展示となっています。