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上棟式っておもちを屋根から投げたりするの?と、工務店さんと設計士さんに聞くと、最近は簡略してとくにそういったことをするところは少ないとのこと。なにもわからないので、お任せしますと伝えて当日現場に行くと、すでに骨格ができていて家の形になっていた。大工さんたちの邪魔にならないようにそろそろと中を歩いてみる。家を建てるプレッシャーのようなものからまだ抜け出せていない自分はちょっと緊張していたのだけど、鳥の声と木々のこすれる音、川のせせらぎが聞こえてきて、気が緩んだ。なぜこの場所に惹き付けられたかを再確認し、変化することを楽しもうと思った。骨組みだけの家を中から眺めると、まさにいまの自分たちの状況を表しているようにも見えた。まだメンバーが揃ってから日が浅い自分たちは、これからいろいろな経験や思い出を積み重ねてだんだんと家族になっていくんだろう。まだここに住むという実感が湧かないけれど、屋根の上に用意された破魔矢を見て、先にある困難なことも切り開いていけるような気がした。